小学算数で計算をするとき、ルールがあります。あなたのきなように計算をすればいいわけではありません。計算にはまったルールがあるため、その順序じゅんじょまもらなければいけません。

それでは、小学算数では計算をするときにどのようなルールがあるのでしょうか。重要じゅうようなルールとしては、「かけ算とわり算をさきに計算する」というルールがあります。またほかには、カッコの中の数字をさきに計算しなければいけません。

なぜ、これらのルールがあるのでしょうか。また、どのように計算をすればいいのでしょうか。ここでは四則演算しそくえんざんのルールについて解説かいせつしていきます。

算数の計算には順番がある

計算には順序があります。そのため、計算のルールをおぼえなければいけません。たし算、引き算、かけ算、わり算を四則演算といいます。四則演算の決まりを理解りかいしていなければ、ただしく計算することができません。

たとえば、以下はそれぞれ答えがちがいます。

  • \(2+3×6-1=19\)
  • \((2+3)×6-1=29\)
  • \((2+3)×(6-1)=25\)

数字はおなじです。それにもかかわらず、カッコによって答えがわります。計算の順序を理解するべきなのは、そうしないとただしく答えを出すことができないからです。

通常つうじょう、算数では左からじゅんに計算します。しかし、場合ばあいによっては左から順に計算してはいけないことがあります。小学算数でおぼえるべき四則演算での計算の順序としては以下いかがあります。

  • かけ算とわり算を優先ゆうせんして計算する
  • カッコのなかをさきに計算する

それぞれの中身なかみ確認かくにんしていきましょう。

かけ算とわり算を優先して計算する

四則演算ではたし算や引き算、かけ算、わり算がざります。これらのうち、たし算や引き算よりも、かけ算とわり算が優先ゆうせんされます。つまり、かけ算やわり算の記号きごうがある場合、先に計算しなければいけません。

たとえば、以下の答えはなんでしょうか。

  • \(3+2×4\)

計算の順序では、たし算よりもかけ算が優先されます。そのため左から順に計算するのではなく、かけ算を先にしなければいけません。そこで\(2×4=8\)を先に計算しましょう。

そのあと、3と8をたします。そうすると、答えとして11がでてきます。このように、計算をするときはかけ算やわり算を優先しましょう。

また、以下の計算ではどうでしょうか。

  • \(20÷4-2×2\)

この計算も同じように、引き算よりもかけ算とわり算を優先しましょう。以下のようになります。

先にかけ算とわり算を計算すると、\(20÷4=5\)であり、\(2×2=4\)です。そのため、答えは5から4を引いて1になります。

カッコのなかを先に計算する

このようにかけ算とわり算を優先して計算するものの、例外れいがいがあります。その例外がカッコです。カッコがある場合、「かけ算やわり算の記号きごうがあったとしても、先にかっこの中を計算しなければいけない」というルールがあります。

計算では、カッコの中は一つの数字とみなします。そのため、カッコ内を先に計算しなければいけないというルールになっています。たとえば、以下のようになります。

通常、かけ算やわり算が優先されます。ただ、このれいではカッコがあるため、先にたし算をします。

カッコの中にかけ算やわり算があるときの計算

それでは、より複雑な計算をしてみましょう。たとえば、以下の計算はどのようにすればいいでしょうか。

  • \(20-(1+6÷2)×(1+2)\)

まず、カッコの中を先に計算しましょう。ただ、カッコの中にわり算があります。そこで、カッコの中にあるわり算を先に計算します。

たし算や引き算よりも、かけ算やわり算が優先されるルールは共通きょうつうです。そのため、\(6÷2=3\)を先に計算します。

そのあと、カッコ内のたし算をしましょう。以下のようになります。

カッコの中を計算することによって、\(1+3=4\)、\(1+2=3\)と答えがでます。この次の計算では、やはりかけ算が優先されます。そのため、引き算ではなくかけ算をしましょう。

このように、先に\(4×3=12\)を計算しましょう。そうすると、最後さいごに\(20-12=8\)の引き算をすることによって答えをだすことができます。

四則演算で計算のルールがある理由

なぜ、四則演算ではルールがあるのでしょうか。また、なぜカッコを使つかうのでしょうか。これは、ルールがなければ正しく計算できないからです。

たとえば、以下の場面ばめんを考えてみましょう。

  • 300円のケーキと200円のドーナツがあります。これを4セットうとき、値段ねだんはいくらですか

ケーキとドーナツが売られています。2つを足すと\(300+200=500\)になります。この1セット500円の商品しょうひんにたいして、4セット買うのでかけ算をしなければいけません。

そのため\(300+200\)は一つの数字としてあつかう必要ひつようがあります。そこで、以下のような式になります。

  • \((300+200)×4\)

カッコがなければ、かけ算を先に計算することになるので正しい答えをだすことができません。そこでカッコをつければ、かけ算よりも優先してたし算を計算できます。計算の順序を理解すれば、正しい式をつくれるようになり、答えをだせるようになるのです。

なお、四則演算のよりくわしいルールは中学生など高度こうどな数学でまなびます。そのため、より算数の学習がくしゅうすすんでいったとき、計算の順序についてより詳細しょうさいに理由を勉強べんきょうするようにしましょう。

番号をつけると計算ミスが減る

四則演算には計算の順序があるものの、れていないと左から順に計算してしまいます。そこで、慣れていない場合は先に番号ばんごうをつけましょう。計算する順番について番号をつければ、計算ミスをふせげるようになります。

以下のように、番号をつけてみましょう。

正しく番号をつけることができれば、正しい順番で計算することができます。

慣れるまでは、計算ミスをしないことが重要じゅうようです。計算の順序を理解するのは、算数でとても大切なので必ず覚えるようにしましょう。

小学校の算数での計算ルールを学ぶ

算数はわたしたちの日常生活にちじょうせいかつでひんぱんに利用されます。たとえば、買いものをするときは必ず数字を計算します。

このとき、計算の順序を理解していなければ正しく計算することができません。なぜ四則演算のルールがあるのでしょうか。それは、ルールがなければ正しい答えをだすことができないからです。

計算の順序には理由があることを理解して、算数の計算をするようにしましょう。慣れていないのであれば、番号を先にしるしてもいいです。いずれにしても、計算のルールを覚えるようにしましょう。