小学算数では図形を学びます。図形で重要なのが角度であり、角度がどうなっているのかによって図の形が変わります。

角度の中でも、特殊とくしゅな角度が直角ちょっかくです。角度が90°の場合、直角とよばれます。また直角を学んだあと、垂直すいちょく平行へいこうについても学ばなければいけません。

直角や垂直、平行を学ぶことによって、図形を理解できるようになります。また垂直や平行を利用することによって、図形の面積(図形の広さ)を知れるようになります。そこで、直角や垂直、平行の考え方を解説していきます。

平面図形では角度が重要

2つの線が交わるとき、交わった線の大きさを角度といいます。以下が角度になります。

2つの線が交わった状態によって角度の大きさが決まります。一回転する場合、角度は360°です。また直線の場合、角度は180°です。そのようなルールがあります。

角度の性質を理解した後、直角や垂直、平行のがいねんを確認していきましょう。

90°の角度が直角

角度が90°になるとき、その角度を直角といいます。以下の角度が直角です。

なお、90°が2つあると直線になります。さきに述べた通り、直線の角度は180°です。また90°が4つあると360°になります。一回転させるときの角度は360°です。

2つの線が交わるときに直角の場合は垂直

また、直角と似ているのが垂直です。直角というのは、角度が90°であることを意味しています。「直角=90°」なのです。一方、2つの線が交わるとき、角度が90°(直角)であれば、2つの線は垂直の関係にあります。

垂直というのは、2つの線の関係を表す言葉です。

なお角度が90°でない場合、2つの線は垂直ではありません。直角で交わる線と直角で交わらない線については、以下のように考えましょう。

2つの直線が90°で交わるかどうかを確認すれば、直角なのかどうか分かるようになります。

1つの線に対して、垂直な2本の線は平行

なお図形では、平行という言葉も学びます。平行とは、1つの線に対して垂直な2本の線を指します。以下の2つの青色の線は平行関係にあります。

平行をより簡単に考えると、「交わることのない線」といえます。2つの線が平行の場合、どれだけ線を伸ばしたとしても交わることはありません。

2つの線をまっすぐ伸ばしたときに交わらないのが平行なので、以下のように平行かどうかをみわけます。

伸ばしても交わることがない場合、2つの線は平行です。

三角定規を使い、垂直や平行の線を作る

次に、垂直の線や平行の線を書く方法を学びましょう。小学校の算数では、三角定規を利用して垂直の線や平行の線を作ることがあります。

三角定規には、直角をもつ三角形があります。そこで三角定規で横線を作った後、以下のように三角定規で直角を作りましょう。

一方、平行な線はどのように引けばいいのでしょうか。まず、線と三角定規を合わせます。その後、もう一方の三角定規を利用して、垂直を作ります。そうして、三角定規を上または下にスライドさせましょう。以下のようになります。

いずれにしても、2つの三角定規を利用することによって垂直な線や平行な線を書くことができます。

たての線と横の線は垂直関係にある

図形を学ぶ場合、角度を理解することは重要です。特に垂直や平行は図形の問題でひんぱんに利用されます。たとえば三角形の面積を計算するとき、たての線と横の線の長さがわかれば計算できます。

たての長さというのは、横の線にたいして垂直の線を指します。横の線にたいして垂直でない場合、それはたての線ではありません。つまり直角や垂直を理解していないと、図形の面積を計算することはできません。

また四角形の面積を計算するとき、三角形と同じようにたての長さと横の長さが分かれば計算できます。

しかし、横の線が平行でない四角形の場合は面積を計算することができません。そのため計算をするためには、垂直や平行をもつ四角形である必要があります。

直角や垂直、平行は身近

直角は特殊な角度です。それでは、なぜ特殊な角度にも関わらず、図形では垂直や平行をひんぱんに利用するのでしょうか。この理由として、私たちの身の回りには垂直や平行が多いからです。例えば家の中では、かべは床に対して垂直になっています。

また床と天井はどのような関係になっているでしょうか。床と天井は多くの場合、平行になっています。かべが垂直の関係にあるため、床と天井は平行の関係になっているのです。

90°は特殊な角度であるものの、私たちのまわりには直角が多くあります。そのため、垂直や平行をもつ図形の問題がひんぱんに出されるのです。

角度で重要な直角、垂直、平行

図形で最初に学ぶ言葉が角度です。また角度のがいねんを学んだあと、次に習うのが直角です。直角は最もひんぱんに利用される角度です。直角が90°であることを理解しましょう。

また直角を学んだあと、次に垂直の線と平行の線を覚えなければいけません。2本の直線が90°で交わっている場合、それらの線は垂直の関係にあります。またまっすぐ2本の線を伸ばしても交わらない場合、それらの線は平行です。

私たちの身の回りを確認すると、垂直や平行の関係になっている図形が多いです。角度が90°になっていることは多く、平面図形の問題でもたくさん直角がでてきます。そこで直角や垂直、平行がどのような関係なのか理解するようにしましょう。